第4課:男性歌手と女性歌手
ザイナブが友だちのアーミナの家にいます。彼女はアーミナのお母さんに尋ねます。
「アーミナはいますか?」
「はい、いますよ。でも、入浴中です。彼女の部屋で待ちますか?」
ザイナブはアーミナの部屋に入り、小さなラジオを取って、それを聞きます。数分後、アーミナが部屋に入ってきて、ザイナブに尋ねます。
「随分待った?」
ザイナブはラジオを消して、それから言います。
「いいえ、数分前に着いたから。」
「どうしてラジオを消したの?」
「私、女性歌手を聞いていたの。でも、彼女の歌は終わってしまったの。」
「音楽の時間が終わったの?」
「いいえ。でも、今は男性歌手が歌っているわ。
「それじゃ、その歌手が好きじゃないのね?」
「私は男性の声より女性の声の方が好きなの。」
「でも、きれいな声を持った男性だっているわよ。」
「それは認めるわ。でも私、女性歌手のようには男性歌手は好きじゃないの。」
「ウンム・クルスームは好き?」
「大好きよ。」
「私、彼女のレコード、2枚持っているの。あなたに1枚あげるわ。」
「どうして?」
「だって、同じ歌なんだもの。」
「同じ歌なのに、どうして2枚レコードを買ったの?」
アーミナは彼女のタンスからレコードを2枚取り出して言います。
「これは私が買ったレコードで、これはお母さんが私に買ってくれたレコードなの。どっちを選ぶ?」
「お母さんのレコードはあなたに残して、私は別の方をもらうわ。でも、代金は払うわよ。」
「1ディナールだっていらないわ。」
「それじゃ、私のレコードから1枚、あなたにあげるわ。」