◆1 重動詞

*二つの直接目的格補語をとる動詞を《重動詞》といいます。私たちは既に以下のような重動詞を学びました。

(例) ذَكَّرَ 〜に〜を思い出させる/ عَلَّمَ 〜に〜を教える

أَعْطَى 〜に〜を与える/ وَعَدَ 〜に〜を約束する

*他にも「〜を〜に変える」「〜を〜と思う・信じる」「〜を〜とみなす」「〜を〜に与える」「〜を〜と名付ける」など、様々な意味を表す重動詞があります。

(例1) جَعَلَهُ اللَّهُ شُجَاعًا 神が彼を勇者になさいますように!

(例2) أَطْعَمْتَنَا كَعْكًا あなたは私たちにケーキをくれました。

(例3) سَمَّى ابْنَهُ أَسَدًا 彼は息子をアサドと名付けました。

*重動詞の用法に、特に難しい点はありません。ただし、重動詞が受動態におかれた場合、最初の直接目的格補語は受け身文の主語になって主格に変わりますが、二つ目の直接目的格補語はそのまま対格におかれることに注意してください。

(例1) سُقِيتُ كَأْسَيْ عَصِيرٍ 私はジュースを2杯いただきました。

(例2) سُمِّيَ جَدُّهُ أَسَدًا 彼の祖父はアサドと名付けられました。

(例3) أَحَدُ جِيرَانِي يُدْعَى الأَرْنَبَ 私の隣人の一人は兎と呼ばれます。

(例4) لُقِّبَ الأَرْنَبَ 彼は兎とあだ名されました。


2 相互性の表現

*名詞 بَعْضٌ を同一文中で二度用いることで、動作の相互性の観念を表現することができます。

(例) يَتَحَدَّثُونَ وَيَمْزَحُونَ بَعْضُهُمْ مَعَ بَعْضٍ

彼らはお互いに話したり冗談を言ったりします。


3 感嘆文(2)

*「感嘆詞 مَا +対格におかれた卓越詞」の感嘆文については既に第15課で学びましたが、感嘆詞 يَا の次に強調詞の لَ をたてて、所有格の名詞を後続させることによっても、感嘆文が作れます。

(例) يَا لَلْعَجَبِ これは驚いた!


4 複合形容詞(1)

*私たちがこれまで学んできた句は主に「名詞+名詞」の名詞句でしたが、句の冒頭語に形容詞や分詞がくることもあります。それが複合形容詞です。

(例) كَانَ سَرِيعَ العَدْوِ 彼は走るのがとても速かった。